「最近なんだかトイレマットが濡れているような…」
「いつも通りトイレを使っているだけなのにマットが湿っている」
などとお困りではありませんか?
そのマットが「濡れている」「湿っている」のは水漏れが原因かもしれません。
トイレは意外と水漏れする箇所が多く、その漏れた水をマットが吸ってしまっていることがあります。
この記事ではトイレマットが濡れている原因と対処方法について解説しています。
是非最後までご覧ください!
目次
トイレマットが濡れる症状の考えられる原因
ここからは考えられる原因について解説していきます。
弊社の経験上、よくある原因について書いていますのでほとんどの場合は当てはまると思います。
一つ一つ原因を探ってみてください。
1.タンク
タンクの下あたり(真下の床)が濡れていませんか?
タンクの下にあるボルトやナットを触ると濡れている場合はタンクが原因の可能性が高いです。
この漏れ出た水が床に落ち、便器の縁を伝ってトイレマットに吸収されている可能性があります。
この場合は考えられる原因としては「密結パッキンの劣化」「整流スポンジの劣化」「手洗い管が折れている」のどれかだと思われます。
どの原因も水を流したときにタンクの下に水が漏れ出ます。
タンクの下あたりが濡れている場合は、この箇所の水漏れが原因でトイレマットが濡れている可能性が高いです。
また水を流していないのに一定量タンクの下に水漏れがある場合は「密結ボルトの劣化」が考えられます。
2.ウォシュレット
ウォシュレットの裏もしくは操作ボタンの真下あたりの床が濡れていませんか?
ウォシュレットの内部には水が通っているので、その水がウォシュレットの外に漏れ出ることがあります。
この漏れ出た水が便器の縁をまわってトイレマットに吸収されている可能性があります。
最近のウォシュレットは掃除がしやすいように、ボタンを押すとスライドして外せるようになっています。
スライドして外したところが濡れていればウォシュレットから漏れている可能性が高いです。
また、ウォシュレットと一体になっている操作ボタンの裏あたりを触ると濡れる場合も可能性が高いです。
このような場合はウォシュレットからの水漏れが原因でトイレマットが濡れている可能性が高いです。
3.給水
アングル止水栓やフレキ管、ヘリューズ管から水漏れはありませんか?
アングル止水栓やフレキ管などを手で触ってみて濡れる場合は、そこから漏れている可能性が高いです。
この箇所から水が漏れ出ると真下の床に水が落ち、最悪便器の縁をまわっていくことが考えられます。
便器の縁をまわっていくとトイレマットが水を吸収してしまいます。
アングル止水栓やフレキ管、ヘリューズ管を手で触って明らかに濡れる場合は、給水が漏れ出ていることが原因の可能性が高いです。
※やや濡れる、湿っている程度であれば結露かもしれませんので、小さな水の雫が手に付くかどうかを確認してみてください。
4.排水
「1.」「2.」「3.」の項目を調べても水漏れがない場合は排水が漏れ出ていることが原因の可能性があります。
排水が漏れ出る原因としては「ガスケットやパッキンが劣化」「排水管が詰まって逆流」している可能性があります。
排水が漏れ出ると床排水の場合は便器の真下から便器の外に排水が漏れ出てくるので、その水をトイレマットが吸収してしまいます。
壁排水の場合は、漏れた排水が床に落ちて、便器の縁をまわってトイレマットが吸収するようになります。
トイレマットを外して水を流して漏れ出てくるか確認してみてください。
排水は必ずではありませんが、臭いがあることがありますのでトイレマットを嗅いでみて排水のような臭いがすれば、排水が漏れ出ていることが原因の可能性が高いです。
5.尿
「1.」「2.」「3.」「4.」の項目を調べても特に異常がなければ尿の可能性があります。
ほとんどの方はその可能性を調べられた後、ネットで検索されていると思いますが、まだ調べていない方はトイレマットを匂ってみてください。
尿の臭いがある場合は、尿を吸収している可能性が高いです。
トイレマットが濡れる原因として可能性は低いですが、一度確認してみてください。
6.タンクや便器が割れている
上記全ての項目を調べてもはっきりとした原因が分からない場合はタンクや便器が割れている可能性があります。
これは最も可能性が低いですが、タンクや便器は陶器でできていますので割れることがあります。
その場合は水を流していないのに水が出続けていることや水を流したら臭いのない水が出てきたりします。
どこを調べてもはっきりとした原因がわからない場合や陶器が割れるような音を聞いたなど心当たりがある場合は、これが原因かもしれません。
トイレマットが濡れる原因の対処方法
ここからは原因別に対処方法を解説していきます。
まずは原因を探っていただき、その原因にあった項目を読んでいただけますと幸いです。
1.タンクが原因だった場合
「密結パッキンの劣化」「整流スポンジの劣化」「密結ボルトの劣化」「手洗い管が折れている」ことが原因として考えられますので、一つ一つ解説していきます。
密結パッキンの劣化
密結パッキンはタンクと便器の間にあるパッキンです。
このパッキンが劣化することでタンクから排水された水が便器に流れ出る間に漏れ出てしまいます。
この場合はタンクを外して、そのタンクに適合する密結パッキンを交換することで解決します。
密結パッキンを交換する際は便器側に汚れや水が残っていると、解決したか判断がつきにくいので必ずタオルやトイレットペーパーなどで綺麗にしてください。
綺麗にした後、タンクを戻して何度か水を流して漏れ出てこないか確認してください。
それでも漏れ出る場合は他に原因がある場合がありますので、続けて他の原因箇所と思われる箇所の部品を交換してください。
・施工事例 トイレの水を流すとタンクの下に水溜まりができる?S731の密結パッキンが劣化していました【尼崎市でのトイレ水漏れ修理】
整流スポンジの劣化
整流スポンジはタンクの蓋の裏に張り付いている黒いスポンジです。
これは一時期製造されていましたが、メーカーが不良品であると告知しており、これが原因で水漏れすることがあります。
整流スポンジは蓋と内部タンクの間にあり、手洗い管から出た水が外に漏れ出ずに内部タンクに溜まるようにするためのものです。
整流スポンジが劣化すると蓋と内部タンクの間から水が外側のタンクに流れ出てしまい、その水がタンクの下に漏れ出るようになります。
この場合は整流スポンジを整流ジャバラに交換することで解決します。
取替方法はメーカーの説明書が分かりやすいのでリンクを貼り付けておきますのでそちらをご覧ください。
・メーカーサイト TOTO お客様サポート 整流スポンジを交換します
手洗い管が折れている
手洗い管はタンクの蓋の上にある蛇口のようなものです。
トイレの水を流すとタンクに水が溜まるまで水が出てくるようになっています。
手洗い管が折れてしまうと手洗い管の先から出てくるはずの水が蓋の内部などで漏れ出てしまい、タンクの外や内部タンクと外側タンクの間に漏れ出てしまい、タンク外に水漏れするようになります。
手洗い管は蓋の裏でナットで締め付けられて固定されているだけなので、ナットを外すことで手洗い管を取り外し交換することで解決します。
また、手洗い管はそのタンクに適合するものが必要になりますので、タンク品番をメーカーに伝えて適合する手洗い管を用意してください。
・施工事例 トイレの手洗い管が折れたので部品交換で修理しました【尼崎市でのトイレ修理】
密結ボルトの劣化
密結ボルトはタンクの底に取り付けてあるボルトです。
このボルトはタンク内部から出ていて、ナットと挟み込むことでタンクと便器を固定します。
厳密には密結ボルトが劣化するわけではなく、密結ボルトについているパッキンが劣化します。
このパッキンが劣化するとタンク内部に溜めている水がとどまりきらずにタンク外に漏れ出てしまいます。
密結ボルトを交換するにはタンクを外して、タンクの底にある密結ボルトとパッキンを取り外して交換してください。
そのとき使用する密結ボルトは適合するものが必要になりますので、タンク品番をメーカーに伝えて適合する部品を教えてもらってください。
・施工事例 トイレからちょろちょろと水の音が聞こえるしタンクの下あたりの床が濡れている?【伊丹市でのトイレ水漏れ修理】
2.ウォシュレットが原因だった場合
ウォシュレットが原因だった場合は、修理するかウォシュレット本体を交換しましょう。
最近ではウォシュレット本体の値段が昔より安くなってきていますので、高価なウォシュレットを使用していない場合以外は本体ごと交換する方がよいと思います。
ウォシュレットは電気部品を多く使用していますので、便座ヒーターやノズルなど故障箇所がいくつもあります。
その都度修理していてはかえって費用が高くなってしまうので、この機会に本体ごと交換するのもいいと思います。
・施工事例 ウォシュレット(TCF260GR)のボタン下から水漏れしていたのでCW-D11に交換しました【伊丹市でのウォシュレット交換作業】
また、修理を希望される場合でご自身で修理できない場合はメーカーに依頼しましょう。
3.給水が原因だった場合
アングル止水栓やフレキ管、ヘリューズ管などの給水が原因だった場合はパッキンもしくは管を交換して対応しましょう。
アングル止水栓から漏れている場合は、止水栓の頭を取り外すと三角パッキンと呼ばれるパッキンがありますのでそれを交換しましょう。
外に漏れ出る原因となっているパッキンですので、これを交換することで漏れを止めることができます。
次にフレキ管やヘリューズ管の場合、アングル止水栓やボールタップと接続しているところから水漏れしていると思います。
この場合はパッキンだけを交換して対応することもできますが、最悪管が割れていることもありますから管ごと交換しましょう。
その場合は自在に動くフレキ管を用意すると交換作業が楽になりますので、是非フレキ管を使って対処してみてください。
4.排水が原因だった場合
排水が原因だった場合、「ガスケットやパッキンが劣化」「排水管が詰まって逆流」のどちらかが考えられますが、対処方法が異なります。
「ガスケットやパッキンが劣化」の場合は、便器を外してガスケットもしくはパッキンを交換してあげれば排水の漏れは止まります。
「排水管が詰まって逆流」の場合は、根本の詰まりを解消しなければなりません。
よくあるパターンで便や紙が原因で排水管が詰まっている場合は、桝を確認していただければ詰まっているかどうかわかります。
桝が詰まっていれば桝の清掃と高圧洗浄機を使用して排水管の洗浄をすれば解決します。
・施工事例 トイレの床と便器(SH221BA)の間から下水が漏れてくる?汚水の臭いがする?【尼崎市でのトイレつまり修理】
5.尿が原因だった場合
尿が原因だった場合の対応方法は難しいですが、よくあるのは男性の立小便が原因なことです。
その場合は座って用を足していただくことで、解決します。
また、滅多にないことですが飼っている動物がトイレマットに用を足していた場合はトイレ内に入らないように工夫することで対処ができると思います。
・施工事例 拭いても拭いてもトイレの床と便器の間から水が染み出てくる?尿が原因だった…?【芦屋市でのトイレ水漏れ修理】
6.タンクや便器が割れていた場合
タンクや便器が割れていた場合は、タンク又は便器ごと交換する必要があります。
これは部分的な修理では対応することができないので、本体ごと交換しなければなりません。
・施工事例 トイレに勢いよく座ったら便器が割れてタンクの下から水漏れするようになったとご依頼がありました【伊丹市での便器交換作業】
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます。
原因や対応方法について私なりに丁寧に書きましたが、修理方法など不足しているものは追加で調べていただけますと幸いです。
まとめですが、まずは原因をしっかりと調査してみてください。
それがタンクなのかウォシュレットなのか給水なのか…etcによって対応方法は変わってきますので、この原因調査が最も大事な部分になります。
原因がわかればそれに合わせた対処方法をしていただけるとトイレマットが濡れる症状は解消されます。
ただ、対応するには工具やある程度の専門知識が必要になる場合があります。
ご自身で対処できることはやっていただいて構わないと思いますが、「ちょっとこれを自分でやるのは怖いな」と思われる方はお近くの水道修理業者さんに依頼してください。
無理に作業した後に症状が悪化してしまうことや最悪タンクや便器を割ってしまうこともあります。
ご自身でされる場合はくれぐれも慎重に判断して、作業してください。