キッチンの排水口に物を落としたときの対処方法を解説します!

キッチンを掃除しているときに誤って排水口に物を落としてしまうことはよくあることです。

しかし「これくらいなら水を流しても大丈夫!」と水を流して落とした物を押し流そうとする方がよくいらっしゃいますが、それはかなり危険な行為です。

最悪そのちょっとした行為がおおごとになってしまう可能性もあります。

そうならないためにも落とした物はすぐに取り出しましょう!

この記事ではキッチンの排水口に物を落とした場合の対処方法について解説します。

現場で実際に撮った写真を使って解説しますので分かりやすいと思います。

是非最後までご覧ください!

なぜ流してはいけないの?

排水口に物を落としたときなぜ水で押し流してはいけないのかを解説します。

もし落とした物が小さなものだったら大抵の方は「小さいものだし水で流したら流れるでしょ!」と水で流そうとしてしまうと思います。

確かに小さなもので排水管の中が綺麗だったら流れることはあると思いますが、排水管の中が汚れていたらどうでしょうか?

見えない部分なので排水管の中がどうなっているのかわからない方が多いですが、キッチンの排水管の内部はかなり汚れています。

そして使用年数が長ければ長いほど汚れが蓄積して排水管の中でこぶ状になります。

上の写真は実際に行った現場で撮った写真です。

この写真の排水管の中に固まっているものは油の塊で完全に排水管の内部を埋めてしまっています。

これはひどい例ですが、完全に内部を埋めてしまう前にこのような油の塊が排水管内部でこぶ状に固まって徐々に大きく成長します。

排水管内部で油の塊ができていた場合、キッチンに落とした物を水で流すとどうなるでしょうか?

このような油の塊が排水管内部にあった場合、水で押し流した物は引っかかり排水詰まりの原因になります。

そうなってしまうと本来取り出せば済むはずだったことが、ワイヤー通管や高圧洗浄作業などを必要とし無駄な出費を招いてしまいます。

色々作業をして排水詰まりが直らなかった場合、最悪は床下に潜って排水管をやり替えることになるかもしれません。

こうなってしまうと工事になってしまい、かなり高額な出費となってしまいます。

※床下に潜る際、点検口などがなければ床を切らなければならないこともあります。

ちょっとしたことでおおごとになりかねませんから、水で押し流すことだけはやめましょう。

シンク下の排水管の種類を確認する

まずはシンクの下の排水管の種類を確認しましょう。

排水管の種類ごとに取り出す方法は違いますので、どのような排水管が付いているのか見てください。

Sトラップ

比較的新しいタイプのキッチンの排水管は写真のようなSトラップがついています。

メーカーによって多少見た目に違いはあると思いますが、だいたい色はグレーで素材は塩ビの曲がりくねった見た目をしています。

ジャバラホース

昔からよく使われている排水ホースです。

色はグレーでホースが蛇腹状になっています。

シンクに取り付けてある防臭トラップと床から立ち上がっている(壁から出ているものもあります)塩ビの排水管の間にあり、塩ビの排水管に刺さっています。

塩ビ管の直付け

蛇腹ホースを使わずにトラップに直接取り付けています。

床下や壁中で使用されている排水管をそのまま引っ張ってきてトラップと接続しています。

素材は塩ビで見た目はグレーです。

大きさは40mm~50mmです。

準備するもの

Sトラップの場合はバケツとタオル、ウォーターポンププライヤーを用意してください。

蛇腹ホースの場合は、長めのハンドピッカー(ラジオペンチのような掴めるもので長い物ならそれでも可)とウォーターポンププライヤーを用意してください。

排水管の直付けの場合は、ハンドピッカーとウォーターポンププライヤー、最悪排水管を切らないといけませんのでノコギリもあった方がいいと思います。

ハンドピッカーは先端に物を掴める機能が付いている曲がる棒状の道具です。

詳しくはメーカーサイトでご確認ください。

・メーカーサイト TKC ハンドピッカー

排水管の種類別の対処方法

ここからは排水管の種類別の対処方法について解説していきます。

先ほど確認した排水管の種類の対処方法を見てください。

作業中に汚れた水が飛び散ることがありますから、作業前には必ずシンクの下に収納しているものは全て運び出しておきましょう。

Sトラップの場合

Sトラップは排水管内部がかなり狭いので、ほとんどの物がSトラップの上部で引っかかっています。

ですので、Sトラップを取り外してあげれば簡単に対処することができます。

まず、作業前にバケツを近くに置いておきます。

Sトラップの中には水が溜まっているので、分解するときに水が飛び散ってしまいます。

それを防止するためにSトラップを外したら先にバケツに水を流しましょう。

物を取り出すのは水を流してからの方が無難です。

取り外し方法ですが、Sトラップの上下には袋ナットがあります。

この袋ナットで固定されているので袋ナットを外します。

基本手で回せば外せるはずですが、たまにきつく締めつけているものがあります。

そのときはウォーターポンププライヤーを使って外してください。

袋ナットを外したらSトラップが取れるのでバケツに水を流してください。

多少の水滴は飛び散ると思うので、飛び散った水滴はタオルで拭きましょう。

水の処理が終わったらSトラップに引っかかっている落とした物を取り出して、Sトラップを元に戻しましょう。

写真の異物はペットボトルの蓋です。

写真のようにほとんどの物はこのように引っかかっているはずです。

万が一中の方に入ってしまっていたら、ハンドピッカーなどを使って取り出してください。

ちなみにですがSトラップを元に戻した後、排水が水漏れすることがあります。

水漏れに気付かずキッチンを使っているとシンク下がびちゃびちゃになっていることがあるので、袋ナットは水漏れしない程度にしっかりと締めて、シンクに大量に水を流して水漏れがないかを確認しましょう。

ジャバラホースの場合

蛇腹ホースはそれなりの太さがありますので、ある程度の物は下まで落ちていってしまいます。

下までいかないような大きなものだったら排水口から道具を使って取り出してください。

排水口から覗いて、落とした物が見えない場合は床や壁から出ている排水管の方までいってしまっています。

その場合は蛇腹ホースを外して排水管の中を見てみましょう。

蛇腹ホースはトラップに袋ナットで固定されているだけですので、蛇腹ホース上部の袋ナットを緩めてください。

きつく締めつけてある場合は、ウォーターポンププライヤーを使って外してください。

袋ナットが外れたら排水管に刺さっているだけですので蛇腹ホースを引き抜いてください。

防臭キャップがついている場合はそれごと抜いてもらって大丈夫です。

テープが巻かれている場合はテープを剥がして抜いてください。

蛇腹ホースが抜けたら排水管の中を見てください。

排水管の中を見ると落とした物が見えるはずですので、道具を使って取り出してください。

落とした物が取り出せたら、蛇腹ホースを元の状態に戻してください。

元に戻すときに袋ナットの締め付けが緩いと水漏れすることがあるので、ちょっときつめに締めて水漏れが起こらないか確認してください。

以前、ナイフを落とされた方宅の施工をした記事がありますのでご興味のある方はこちらもご覧ください。

・キッチンの排水口に落ちたナイフを取り出しました【尼崎市でのキッチン異物つまり修理】

塩ビ管の直付けの場合

塩ビ管が直接トラップに繋いである場合は、まずは排水口の上から見てみましょう。

落とした物が見えて、ハンドピッカーなどで取り出せそうな場合は排水口から道具を入れて取り出しましょう。

落とした物が見えない、ハンドピッカーなどで取り出せない場合は排水管を切りましょう。

あんまり下の方で排水管を切ると後が大変ですので5~10cm程度上で切りましょう。

排水管を切ったら後は、排水管上部のトラップとの接続部分に袋ナットがありますのでそれを外します。

袋ナットがきつく締めつけてある場合はウォーターポンププライヤーを使って外してください。

袋ナットが外せたら排水管を外して、床や壁から出ている排水管内部を見て、道具を使って落とした物を取り出してください。

落とした物を取り出したら蛇腹ホースを用意してトラップと排水管の間に入れましょう。

袋ナットの大きさやトラップから排水管までの距離がそれぞれ違いますので合うものを用意しましょう。

また、蛇腹ホースを取り付けた後にトラップと袋ナットの間から水漏れすることがあります。

その時はもう少し袋ナットをきつく締めつけるようにしましょう。

最後に

初めにも書いていますが、キッチンに落とした物は水で押し流さずに取り出すようにしましょう。

早急に対処することでおおごとになることはありません。

もしご自身で取り出すことができない場合はお近くの水道修理屋さんもしくは水道屋さんに相談してみてください。

ただ、水道屋さんに見てもらうには費用もかかりますからまずはご自身で出来る範囲で対処してみましょう。



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店長 葛西 代表
合同会社レオンメンテナンス代表の葛西です。 水回りのトラブルに役立つ解説を書いています。 是非ご参考ください!
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