「トイレの水を流そうと思ってボタンを押したのに水が流れない…」
「さっきまで使えていたのに便器に水が出ない…」
といった症状にお悩みではありませんか?
この記事ではトイレの壁に取り付けてあるリモコンの洗浄ボタンを押しても水が流れない症状の原因と解消方法について解説しています。
※トイレのトラブルは多岐にわたりますので、ここに書いていないことが原因になることもありますが、新しい原因を見つけ次第随時更新します。
目次
トイレの洗浄ボタンを押しても水が流れない症状の考えられる原因
ここからは考えられる原因について解説していきます。
ここで書いていることを一つ一つ確認していただき、どれが原因なのか判断していただければと思います。
1、リモコンの電池切れ
もっとも見逃しやすいのはリモコンの電池切れです。
リモコンも電気で動いているので、電池が切れてしまうと操作ができなくなってしまいます。
リモコンのボタンを押してもタンクの中でモーターが作動するような音が聞こえない場合は、電池が切れている可能性があります。
今まで一度も電池を交換したことがない方は一度電池を確認してみてください。
2、モーター(洗浄レバー)が緩んでいる
リモコンの洗浄ボタンを押すと音はするけど、水が流れないというような場合はモーター(洗浄レバー)が緩んでいる可能性があります。
タンクの外側に見えているレバーの内側には、レバーを動かすモーターが取り付けられています。
このモーターや洗浄レバーがタンクとの取り付け部分から緩んでいることがあります。
取り付け部分から緩んでしまうと洗浄ボタンを押してもモーターがうまく力を伝えることができずに水が排水されません。
動作音がする場合はタンクの中のモーターの取り付け部分が緩んでいないか確認してください。
3、玉鎖(チェーン)が千切れている
「動作音はする」「モーターの取り付け部に緩みはない」場合は玉鎖(チェーン)がちぎれている可能性があります。
玉鎖は洗浄レバーとフロートバルブを繋いでいる鎖で、この鎖が切れてしまうと洗浄ボタンを押してもモーターだけが回ってしまい、フロートバルブが動きません。
フロートバルブが動かないことにはタンクに溜めた水を排水することができず、便器に水が流れることはありません。
「2、」のモーターの取り付け部分が緩んでいないけど、水が流れない場合は玉鎖を確認してください。
4、フロートカップが外れている
「モーターの取り付け部に緩みはない」「玉鎖はちぎれていない」場合はフロートカップが外れている場合があります。
フロートカップはTOTOにはなく、INAXの一部の製品に使用されています。
画像の赤丸の部分がフロートカップです。
アサヒ衛陶やジャニスなどの他のメーカーでも内部部品にINAX製のものが使用されていることもあります。
TOTO製以外のトイレを使用されている場合は、念のために確認しておいた方がよいです。
フロートカップはフロートゴム玉と接続されており、洗浄レバーを回すことでフロートカップとフロートゴム玉が持ち上がる仕組みになっています。
フロートカップとフロートゴム玉の接続が外れている場合は、洗浄レバーを回してもフロートカップのみが浮き上がり、水が排水されません。
「モーターの取り付け部に緩みはない」「玉鎖はちぎれていない」場合はタンク内部のフロートカップの動作を確認してください。
5、モーターやリモコンの故障
ここまで書いてあることに該当しない場合はモーターやリモコンが故障している可能性があります。
モーターやリモコンは永遠に使用できるわけではなく、いつかは壊れてしまいます。
使用年数が長ければその分故障しやすくなりますので、使用年数を確認してください。
上に書いている原因はなく、使用年数が長い場合はモーターやリモコンが故障しているかもしれません。
トイレの洗浄ボタンを押しても水が流れない症状の解消方法
ここからは原因別に解消方法を解説していきます。
上の原因の順番ごとに書いていますので、上の「1」が原因の方は下の「1」をご覧ください。
1、リモコンの電池を入れ替える
リモコンの電池を交換するには、リモコンを取り外す必要があります。
壁にかけてあるリモコンの裏にはハンガーと呼ばれるフックのようなものが、壁に取り付けてあります。
そのハンガーにリモコンが引っかかっているような状態になっていますので、リモコンの左右を持って上に引き上げるとリモコンが取り外せます。
取り外せたらリモコンの裏に電池を入れるところがありますので、そのカバーを外して電池を入れ替えてください。
2、レバーを締めなおす
タンクの中を確認したときにレバー部(モーター)が緩んでいた場合はレバーを締めなおしてください。
取付方法は色々ありますが、今回はTOTOの便器洗浄ユニットを例に解説します。
まずは画像をご覧ください。
この画像を見てもらうとわかると思いますが、画像のように取り付けがされています。
まずはハンドルを外していかなければならないのですが、これが結構しっかりとハマっていて簡単には外れません。
ストッパーCにかぶせてあるだけですが、爪のようなものでしっかりと噛んでいます。
あまり強引にやりすぎるとハンドルが割れてしまうことがありますので、慎重に外していってください。
ハンドルが外れたらサラねじを外して、ストッパーCも外します。
あとはナットを締めなおしてストッパーC、サラねじ、ハンドルを戻してください。
最後に、タンクの蓋を戻してから洗浄ボタンを押して、ちゃんと水が流れるようになったことを確認してください。
3、玉鎖(チェーン)の交換もしくは応急処置かフロートバルブの交換
玉鎖がちぎれていたり、外れていたりする場合、玉鎖の交換や応急処置で対応することも可能です。
しかし、玉鎖がちぎれているということは排水弁も劣化しているのでセットで交換した方が得です。
排水弁を交換すると一緒に玉鎖も交換することになりますので、いつかは交換しないといけない部分なので一緒に交換した方が長い目で見るとお得です。
また、応急処置で玉鎖を繋ぎ合わせることができる場合がありますが、これも同じでいつかは玉鎖を交換しなければなりません。
あくまでも応急処置ですので、部品が届くまでの間使えたらいいと割り切ってやってみてください。
前置きが長くなりましたが、玉鎖がちぎれている場合は部分的にか排水弁ごと交換すれば解消されます。
・内部リンク TCF943LEのチェーンが切れて水が流せない症状の修理をお受けしました【伊丹市でのトイレ修理】
↑のブログでは一体型タンクのチェーンが切れて、排水弁を交換した内容が書かれています。
当時の作業風景が見れますので、よろしければこちらもご覧ください。
排水弁部を交換する方法ですが、レバーに付いているチャーンを外す→タンク底の排水弁部全体を外す→新しい排水弁部を取り付ける→チェーンをレバーに取り付ける、だけです。
器用な方なら簡単に作業できると思いますので、是非排水弁部ごと交換してあげてください。
TOTOが排水弁の施工説明書を出しており、わかりやすかったので載せておきます。
画像が小さくて見にくいという方は「出典:」の横をクリックしてください。
また、応急処置の方法ですが、ちぎれたチェーンを重ね合わせてタコ紐やアルミワイヤーで固定してあげるだけです。
4、フロートカップの再度取り付け
まずはこちらの画像をご覧ください。
画像の赤矢印の部分がフロートカップになります。
タンク内部を確認したときに画像のようにフロートカップがずれてフロートゴム玉の中心が見えていると思います。
もしくはフロートカップを手で持つとフロートカップのみが動いていると思います。
このような状態になっている場合は、フロートカップとフロートゴム玉を再度取り付けしなおす必要があります。
フロートカップとフロートゴム玉を接続している部分には爪のような部品があり、これで引っ付けています。
上の画像の赤矢印のものが爪のような部品になります。
じゃあ、再度フロートカップとフロートゴム玉を合わせて、この爪で固定しなおせばいいのか!と思われたと思うのですが、事はそんなに単純ではありません。
まず、この爪で固定されたフロートゴム玉はそんなに簡単に外れません。
それが外れたということは何かが壊れていると考えられます。
私の経験上ですが、ほとんどの場合はフロートゴム玉の上部にある接続部分が劣化してなめてしまい、外れていることがよくあります。
ですので、この症状を直すにはまずフロートゴム玉を交換する必要があります。
適合するものを用意して、交換してあげてください。
交換は簡単で抜いて、挿すだけです。
このような症状があった現場での作業を記録している施工記事を下に貼っておきますので、よろしければ参考にご覧ください。
・トイレのレバーを回しても水が流れない?タンク内部部品の劣化が原因でした【西宮市でのトイレ修理】
5、モーターやリモコンの交換、工事店やメーカーに問い合わせ
リモコンやモーターが故障していると思われる場合は、リモコンやモーターがまだ製造されていれば交換して対応できます。
対応する材料が分からない場合はメーカーに問い合わせてどの材料を購入したらいいのか、どこで購入したらいいのかなどを確認してください。
まだ製品を取り付けて日が浅い場合は製品の初期不良の可能性もあります。
その場合は取り付けた工事店に問い合わせることで対応してもらえると思います。
最後に
最後までお読みいただきありがとうございます!
原因について考えられるだけ書きましたが、該当する原因はありましたでしょうか?
もしなければご自身で原因を探すのは難しいかもしれませんので、お近くの水道修理業者さんまで依頼してください。
また、解消方法をやっても直らない場合は原因が複数ある場合があります。
慎重に探してみてください。
色々やっても解消しない、自分では怖くて触れないなどありましたらお近くの水道修理業者さんまでご依頼ください。