「トイレを掃除していたら手洗い管に当たって折れてしまった!」
「子供がトイレの中で遊んでいたら折れた」
「タンクの蓋を開けようと思って蛇口を持ったら取れた」
などのお問い合わせが弊社にはよくあります。
そこで今回は手洗い管(手洗吐水口、手洗金具、トイレタンクの蛇口などとも呼ばれています)が折れたときの対処方法について解説します!
是非この記事を参考に対処してみてください!
目次
なぜ折れるの?
そもそもなぜ折れるのでしょうか?
答えは簡単です。
部品が劣化しているからです。
ただ、経年劣化だけで折れるわけではなく、劣化しているものに衝撃を加えるともろくなっているので折れてしまいます。
そんな簡単に折れるものではないので、それなりに強い衝撃もしくはかなり劣化していたと考えられます。
応急処置はできるの?
応急処置は手洗い管の状況により、できるかできないか変わります。
現在の状況と照らし合わせて判断してください。
テープや接着剤で固定できる場合
テープや接着剤を使って応急処置できる場合があります。
それは手洗い管にヒビが入っている程度の状態の場合のみすることができます。
ただ、作業中にポキッと折れてしまうことがあるので作業は慎重におこなってください。
また、少しヒビが入っているからと放置するのはよくありません。
ヒビから水が漏れ出てタンク外に水が漏れることがあります。
水がタンク外に漏れていることに気付かず過ごしていると最悪床や壁がカビたり腐ったりしますので、応急処置は必ずするようにしましょう。
応急処置方法ですが、まず慎重にヒビが入っている場所を確認します。
確認出来たらテープや接着剤をつける位置についている水をティッシュなどで拭いてください。
あとはヒビがある場所にテープなどを巻いて処置してください。
ネジ部分にヒビがある場合は一度シールテープを何周か巻いて、その上から粘着テープを巻くのがおすすめです。
シールテープは伸びるのでネジの溝に入ってくれるので止水効果が期待できます。
水が出なくてもいい場合
「タンクの蛇口で手を洗わない」
「なくても困らない」
という方はタンクの中の部品をいじって処置するようにしましょう。
折れた状態で放置しているとタンクの中で水があちこちに飛び散ってしまうので、やはりタンク外の水漏れに繋がってしまいます。
応急処置して安心してトイレを使えるようにしましょう!
水が出なくてもいい場合の応急処置方法ですが、水の吐水方向を変えます。
タンクの蓋を開けてもらって、ボールタップと手洗い管を繋いでいる蛇腹状のホースを動かします。
ボールタップ側に接続している箇所は動きますので、その接続箇所を持って動かしてください。
ボールタップの浮き球の動きを邪魔しない程度に下側に向きを変えてください。
向きを変えたらタンクの蓋を外した状態でトイレの水を流して確認してください。
このとき水が飛び散らなければタンク外に水が飛び散る心配がないので調整完了です。
水が飛び散る場合は再度吐水方向を調整してください。
一番いい対処方法は?
先ほど紹介したのはあくまでも「応急処置」です。
その状態で長期間使用できるかと聞かれると「使えます」とは答えれません。
ここからは応急処置ではなく「一番いい対処方法」について解説していきます。
手洗い管の交換方法
一番いい対処方法は手洗い管を新しいものと交換する方法です。
これ以外には考えられません。
手洗い管はタンクの蓋に取り付けてあるだけなので、ご自身で交換することが可能です。
是非挑戦してみてください!
まず道具と部品を用意する
まずは道具と部品がなければ何も始まらないので道具と部品を用意しましょう。
使用する道具はウォーターポンププライヤーとタオルだけあれば十分です。
場合によってはウォーターポンププライヤーが2つ必要なときがありますが、まずは1つ用意しておきましょう。
タオルは手が汚れることがあるので、そのときに手を拭くように用意しましょう。
部品に関しては、トイレに設置されているタンクによって変わります。
メーカーとタンクの品番がわかれば取替可能な手洗い管がわかりますので、メーカー名と品番を確認しましょう。
メーカー名と品番はタンクのどこかに書かれています。
だいたいは前面や側面にシールが貼られていて、そこに書いてあります。(便座の蓋の裏と間違えられる方が結構いますがあれは便座の品番です)
下に部品を検索するためのリンクを貼っています。
サイトを開いてもらって品番を入力すると分解図などが見れますので必要な部品を探してください。
品番が消えている場合や、品番で調べたけど分解図がない場合はメーカーに問い合わせしましょう。
ネットには載っていなくてもメーカーには資料が残ってありますので、必要な部品の品番を教えてくれます。
交換の手順
ここからは手洗い管の交換手順について解説していきます。
実際に現場で撮った写真(タンクはTOTOのS731B)を使っていきますので、参考にしてみてください。
まずはその現場のトイレの状況です。
手洗い管のネジ部分がぽっきりと折れています。
ここで折れているということはボールタップとの接続箇所に手洗い管のネジが折れた状態でついているので取り外します。
グレーのネジの部分をウォーターポンププライヤーで掴んで、蛇腹ホースの先に付いている白いナット(グレーのネジがねじ込んであるナット)を手で持って回して折れたネジ部分を取り外します。
固くて回せない場合は、ウォーターポンププライヤーをもう1つ用意して白いナットの方もウォーターポンププライヤーで掴んで回してください。
折れたネジを外せたら新しい手洗い管を用意します。
先にタンクの穴に手洗い管をさして、タンクの裏側からスリップワッシャー、ナットの順番で取り付けます。
手で締めれるだけ締めたらウォーターポンププライヤーを使って更に締めます。
あまりきつく締めすぎるとタンクが割れてしまうのでがたつきがない程度に締めこみます。
タンクに固定できたらボールタップの蛇腹ホースと接続します。
蛇腹ホースのナットは手締めで接続してください。
接続ができたら蓋をタンクの上に静かに乗せてください。
最後にタンクのレバーを回して手洗い管から問題なく水が出るか確認します。
手洗い管の水がちゃんと蓋に開いた穴に向かって出ているようでしたら問題ありません。
これにて交換手順は完了です。
お疲れ様でした!
最後に
最後までお読みいただきありがとうございました。
出来る限りわかりやすく解説しているつもりですので、皆様の何かの参考になれば幸いです。
この記事を読んでいただければ交換することは可能ですが
「道具を揃えても他に使うところがない」
「自分で交換して蓋を割ってしまったらどうしよう…」
「違う部品を用意してしまったらどうしよう…」
など思われる方はお近くの水道修理業者に依頼されることをおすすめ致します。
また、依頼されてから「これは部品がないので便器の交換が必要ですね」と言われることもあると思います。
しかし、本当に古い便器以外はほとんどの部品が製造されているので便器を交換する必要はありません。
その場合は一度メーカーにまだ部品を製造・販売しているのか確認しましょう。
※業者の説明に納得できたり、リフォームついでに交換するのはいいと思いますので最後はお客様の判断次第です
最後になりますが、参考までに弊社で対応した過去の事例をご覧ください。
下に貼ったリンクの記事が皆様の何かのお役に立てれば幸いです。