水道料金が高くなったり、家のどこかから水の音が聞こえてきたり、水道局から「漏水していませんか?」といったような紙を見たりして水道管の水漏れに気付くと思います。
水道管が水漏れしたときに「このまま放置してたら水道代が高くなってしまうから修理しないと…」「でも水道修理業者ってあんまりいい事聞かないからどこに頼んだらいいのかわからない…ぼったくられたりするのかな…怖いな…」なんて思ってしまいますよね。
しかしある程度予備知識として修理費用について知っていれば、怖さも抑えられるはずです。
ですのでこの記事では水道管の水漏れ修理費用について水道修理業者がプロの目線で書いていきます。
皆さんが思っているより高いかもしれませんが、これが現実だと思ってお読みいただければ幸いです。
目次
水漏れ修理の料金は簡単には出せない
それでは水道管の水漏れ修理の費用はいくらくらいするのでしょうか?
現状「わからない」としか言いようがありません。
なぜかと言うと色々な要因が関係するからです。
まず、「水道管」とは何の管でしょうか?
上水ですか?下水ですか?
あとどこで漏れていますか?見えていますか?見えない場所ですか?
このように色んな要素が絡み合っているので無責任に「水道管の水漏れ修理費用の相場は○○円です!」と簡単に言えません。
最後まで読んでいただければだいたいの費用について解説していますので、長いかもしれませんが最後までお読みいただければ幸いです。
水道管といっても色々ある
ここでは水道管について解説します。
皆さんが思われている水道管と業者が思っている水道管は違うものです。
まずは皆さんが思われている水道管がどういうものなのか確認してください。
給水管
水道管の代表的なものは給水管だと思われます。
給水管は家の中の蛇口やトイレなどに水を供給するための管です。
バルブが開いている間は常に圧力がかかっているので蛇口をひねると水が出ます。
常時圧力がかかっているので水漏れすると常に水が出ています。
代表的なものは塩ビ管やポリ管と呼ばれるものです。
金属製の管でできているものもありますが、一般的な住宅では塩ビ管やポリ管がよく使用されています。
給湯管
給湯器で暖められたお湯を蛇口に送っている管が給湯管です。
こちらも常時圧力がかかっているので水漏れすると常に水漏れしています。
代表的なものは銅管やポリ管と呼ばれています。
銅管は文字通り銅でできています。
銅管はお湯を通すことで膨張と収縮を繰り返して水漏れします。(それ以外にも要因はありますが…)
排水管
キッチンや、トイレ、お風呂、洗面、洗濯などで使用した水を下水管に送る管を排水管といいます。
排水管は常に圧力がかかっておらず、水を使用した時のみ水漏れを起こします。
排水管はほぼほぼ塩ビ管です。
かなり昔の住宅になると各地域で使用されているものが違うとは思います。
またキッチンや洗面の下にある排水管の接続部分であるナットにはパッキンが使われています。
そこから漏れていることもあります。
その他
アングル止水栓や蛇口の偏心管、ホースの事を水道管だと思っているケースがあります。
それも水道の管なので間違いではありませんが、仮にですが給水管の漏水修理とアングル止水栓の水漏れ修理では全く費用が違います。
また床暖房やお風呂の追い炊きにも給湯器で暖められたお湯が使われていますのでこちらから漏れていることもあります。
どこから漏れているのか
水道管が漏れているといってもこの記事を読まれている方全員の状況がバラバラだと思います。
例えばキッチンの下に見えている銀色の給水管から漏れている場合もあるでしょうし、はたまた壁が濡れているけど水漏れしている箇所は見えないとか様々です。
まずはどこから漏れているのかを明確にしてください。
漏れている場所が分からなければ漏水調査をしてもらう
水道料金が高くなった、水の音がする、壁や床が濡れている、水は漏れているけど正確な場所がわからないなど水漏れ箇所を探してみたけどわからない場合があります。
そのような場合はまず業者に漏水調査をしてもらいましょう。
「漏水調査するのもお金かかるでしょ?」と思われる方多いと思いますがその通りです。
お金はかかりますが、漏水箇所がわからなければ修理費用がどのくらいするのかわかりませんし、なおかつ修理するには必ず漏水箇所を特定しなければなりませんからいつかは絶対に漏水調査をしなければなりません。
ですので業者に調査依頼をしてください。
場所別の修理費用
ここまでお読みいただきありがとうございます。
ここからはやっと本題の修理費用について書いていきます。
ここまでお読みいただいた方はだいたいご自身の家の漏水状況が理解できていると思います。
それを踏まえて下記修理費用をご覧ください。
※下記費用は材料費を含んでいないと考えてください。
見えている場所
1. キッチン、洗面などの収納スペース内にあるアングル止水栓や銀色の給水管あたりから水漏れしている場合
パッキンの交換ですめば8000円でしょうしアングル止水栓や銀色の給水管の交換が必要であれば15000円くらいはかかると思った方がいいです。
費用は多めにみても8000円~20000円程度だと思います。
2. 蛇口のシャワーホースや偏心管、給水ホースから水漏れしている場合
これもパッキンの交換ですむようであれば8000円です。
給水ホースから水漏れしている場合は蛇口本体の交換が必要ですので10000円~20000円くらいはかかります。
シャワーホースの交換は10000円程度だと思います。
費用は多めに考えて8000円~25000円程度だと思います。
3. 見えている給水管、給湯管、排水管から水漏れしている場合
基本、配管や排管(給水管、給湯管、排水管)を修理する場合25000円が必要だと思ってください。
これは最低でもかかる料金ですので、修理規模が大きいなど様々な要因で費用は変わります。
見えていない場所(壁中や床下、土やコンクリートの中)
見えていない場所の漏水修理の費用をお伝えするのはとても難しいです。
ただこれくらいは覚悟した方がいいという金額は書かせていただきます。
地中の中や壁内の配管の水漏れですぐに修理できる場合は30000円程度だと思われます。
コンクリートに埋まっているものなどで場所がある程度特定できる場合は80000円程度だと思われます。
しかし、基本コンクリートに埋まっているものは見つけることができません。
コンクリートを割って探してを繰り返すことも可能ですが、それではかなりの費用がかかってしまいますのでこの場合は配管の引き直しが現実的だと思います。
配管の引き直しとは簡単に説明すると既存の埋まっている水道管をそのままにした状態で新しく配管を露出で家の中の設備と接続する方法です。
この配管の引き直しは20~30万円程度かかると思います。
・水道修理が高いのはなぜ?【現役の水道屋が料金についてわかりやすく解説!】
家の水道管は十軒十色
上記の費用はあくまで簡単にすめばとか一般的には、などあくまで”参考程度”のものになります。
住宅は十軒十色ですのでどこに水道管が埋まっているのか、設備の配置はどうなのか、どの職人さんが作業したのか、使っている部材はなにか、地域の環境はどうなのかなどなど色々変わってきます。
ですので参考程度に見ていただければと思います。
皆様が修理依頼した先にここより高いことを言われたとしてもそれが間違いだということもありません。
ただ何か不審だなと思ったら一度キャンセルして別の業者さんに相談するのもいいと思います。
最後に【水道料金の減免について】
最後までお読みいただきありがとうございました。
最後になりますが、水道管の水漏れ修理後についても少しお話しておきます。
水道管が水漏れしたとき、水道料金が上がってしまいますよね?
この上がった分の水道料金を水道局が減免してくれます。(全額ではありません)
お住いの地域の水道局に電話すれば書類をもらえます。
詳しくはリンクを貼っておきますのでそちらをご覧ください。
・漏水したときの水道代ってどれくらい?減免方法も解説します!
それでは最後までお読みいただきありがとうございました!