いつも通りトイレを使っているとなんだか足が冷たい…なんてことありますよね。
履いていた靴下を見てみると濡れていて、トイレの床も揺れている。
よくよく見ると便器と床の間から水漏れしているように見える。
さあこうなるとどこから漏れているのか、何が原因なのか、自分で直せるのかなどなど気になることばかりですよね!
この記事では「便器と床の間から水漏れ」の原因について、書いていきます。
原因がわかれば、あとは直し方を調べるだけなのでまずは原因を探りましょう!
目次
原因1.ウォシュレットからの水漏れ
原因調査をしているなかで一番多いのがウォシュレットの故障が原因で便器と床の間から水漏れしています。
ウォシュレットと何が関係あるの?と思われるかもしれませんが、ウォシュレットから漏れた水が床に落ちて便器と床の間に水が溜まることで「便器と床の間から水漏れ」していると思ってしまうのです。
もう原因のNO.1と言ってもいいくらい多いです。
便器と床の間が濡れている場合は、まず最初にウォシュレットの水漏れを疑ってみてください。
ウォシュレットの水漏れの修理方法
ウォシュレットからの水漏れが原因で「便器と床の間から水漏れ」している場合の修理方法ですが部品交換かウォシュレットの本体交換をしましょう。
部品交換の場合はウォシュレットのメーカーさんが修理してくれますのでそちらに問い合わせしてください。
本体交換は水道修理業者さんに依頼するか器用な方ならご自身で交換できます。
・施工事例 INAX製シャワートイレCW-K45AQAの取り付け作業
修理相場
ご自身で修理される場合は、部品代数百円~2万円程度です。
業者に依頼した場合は、メーカー修理なら2万円前後で本体交換なら本体代込みで3万円~5万円程度です。
※本体代込みと書いていますが、安いウォシュレットを使った場合の金額です。
修理しても他の箇所が壊れる可能性がありますので、何度も修理して修理費がかさむくらいなら本体交換がいいのではないでしょうか?
原因2.便器・タンクの結露
今ではあまり見かけなくなりましたが、便器やタンクが結露していることが原因で便器と床の間から水漏れすることがあります。
結露で出た水が便器と床の間に水が溜まることで「便器と床の間から水漏れ」していると錯覚してしまうのです。
これは昔のトイレによくある現象ですが、今のトイレではほぼ起きることがありません。
今のトイレは防露対策がされているので結露することがないのです。
古い便器やタンクを使っている場合は結露も疑ってみてください。
便器やタンクの結露の修理方法
便器やタンクの結露が原因で「便器と床の間から水漏れ」している場合の修理方法ですが結露を起こさないようにするか便器の交換をしましょう。
結露を起こさないようにするには便器やタンクの中の温度とトイレの部屋の中の温度を近くするしかありません。
そうなると冬場はトイレの小窓を開けるなどしないといけないので寒いですよね。
正直生活環境としてはどうかと思いますので、余裕があれば便器の交換をした方がいいと思います。
修理相場
ご自身で交換される場合は、便器代のみですので4万円程度です。
水道修理業者に依頼した便器の交換の相場ですが、便器代込みで8万円~20万円程度です。
※安い便器を取り付けた場合の値段です。
金額は取り付ける業者さんによって変わりますのでかなりの振り幅があります。
これは色んなところで問い合わせをするなどして安くていいところを見つけるしかありません。
補足
あとこれは体験談なので参考に書きますが、大手の電気屋さんで最近トイレのリフォームをやっているところとかあるじゃないですか?
そこに便器の交換を依頼した人がいたんですけど、便器を交換した5年後に水漏れしたらしいんですよ。
まあこの修理をやらせてもらったんですけど、原因は部品の取り付け不良で部品が壊れていたことだったんですよ。
それで何が言いたいかってことなんですけど、電気屋さんは便器の交換の専門職ではありませんよね。
値段は安いかもしれませんが、後々のことを考えると電気屋さんに依頼するのはやめておいた方がいいと思います。
原因3.タンク内部の整流スポンジの劣化で水漏れ
TOTOさんの一時期製造のトイレではよくあることなのですが、タンクの内部部品の整流スポンジが原因で便器と床の間から水漏れすることがあります。
整流スポンジが劣化するとタンク内の水が正常な動きをせずにタンクの外に排水されます。
排水された水が便器の後ろ側に溜まって、便器と床の間に水溜りを作って「便器と床の間から水漏れ」しているように見えます。
整流スポンジが原因で水漏れしていると、タンクと便器を固定しているボルトやナットあたりから水がたれてきています。
TOTOさんのトイレだとこの症状はなかなか多いですね。
便器やタンクがTOTOさんのものであればタンクの蓋を開けて確認してみてください。
整流スポンジの劣化で水漏れの修理方法
整流スポンジが原因で「便器と床の間から水漏れ」している場合の修理方法ですが整流スポンジを整流ジャバラ(品番:HH11028S)に交換しましょう。
これはご自身でも出来る簡単な作業ですので、ぜひ挑戦してみてください。
不安な場合は水道修理業者さんに依頼しましょう。
・施工事例 トイレタンク下からの水漏れ・タンク下のボルトが濡れているを修理
修理相場
ご自身で交換される場合は、部品代5百円程度です。
水道修理業者に依頼しても8千円~1万円程度ではないでしょうか。
補足
TOTO製のロータンクに書いてある品番が下記のものであれば整流スポンジを使っています。
SH31系、SH33系、SH51系、SH61系、SH81系、SH91系 SH93系、SH111系、SH113系、SH261系、SH351系 SH371系、SH381系、SH391系、SH475系、SH561系、SH565系、SH671系、SH681系、SS371系、SS381系、 SZ727
原因4.タンクと便器の間の密結パッキンの劣化で水漏れ
便器とタンクの間に密結パッキンというゴム製の部品が入っていて、その密結パッキンの劣化が原因で便器と床の間から水漏れすることがあります。
密結パッキンが劣化するとタンクから排水された水がタンクと便器の間で漏れて、タンクの下に溜まって、便器と床の間に水溜りを作って「便器と床の間から水漏れ」しているように見えます。
密結パッキンが原因で水漏れしていると、タンクと便器を固定しているボルトやナットあたりから水がたれてきています。
長年使っているトイレですと原因として濃厚ですので、疑ってみてください。
※使用年数が浅いトイレでも原因としてありえます。
密結パッキンの劣化で水漏れの修理方法
密結パッキンの劣化が原因で「便器と床の間から水漏れ」している場合の修理方法ですが密結パッキンの交換をしましょう。
ご自身で修理される場合は、現在使用しているタンクのメーカー名と品番から適合する密結パッキンを探して交換してください。
タンクを外す作業が必要になりますので不安な方は水道修理業者に依頼してください。
・施工事例 SH221BASの便器と床の間から水漏れ・密結パッキンの交換修理
修理相場
ご自身で修理される場合は、部品代5百円~1千円程度です。
水道修理業者に依頼される場合は、1万5千円~3万円程度です。
原因5.排水の水漏れ
トイレの床下や壁中には汚水を流す排水管があり、その排水管と便器の間からの水漏れが原因で便器と床の間から水漏れすることがあります。
排水管と便器の間にはガスケットやパッキンが入っていて、これが劣化することで水漏れを起こして「便器と床の間から水漏れ」します。
「便器と床の間から水漏れ」はこの排水の水漏れを想像すると思いますが、まさにこれがそれです。
トイレの排水方法は2パターンあり、壁側に向かって排水するのを壁排水、床側に向かって排水するのを床排水といいます。
床排水の便器は動かしたりしない限り漏れにくいのですが、壁排水の便器は経年劣化で漏れる可能性があります。
長年使っている便器の場合は、排水の水漏れを疑ってみましょう。
排水の水漏れの修理方法
排水の水漏れが原因で「便器と床の間から水漏れ」している場合の修理方法ですがガスケット・パッキンの交換をしましょう。
便器を外す作業が必要になります。
器用な方であれば外すことが出来ると思いますので、トイレの品番から対応部品を探して交換してみてください。
自分ではちょっと…って方は水道修理業者に依頼してください。
・施工事例 トイレが下水の臭いがする?排水管の水漏れ?床が濡れている TOTOのS791B
修理相場
ご自身で部品交換される場合は、部品代数百円です。
水道修理業者に依頼する場合は、2万5千円~5万円程度です。
便器脱着が必要になりますので高いところは上記よりも高いかもしれません。
原因6.給水の水漏れ
トイレのタンクに水を送る給水管があり、その給水管のどこかからの水漏れが原因で便器と床の間から水漏れすることがあります。
考えられる箇所としては、壁内の水エルとアングル止水栓のつなぎ目、アングル止水栓のパッキン、フレキまたはへリューズ管のパッキンが劣化することで水漏れを起こして「便器と床の間から水漏れ」します。
給水部分は常に圧力がかかっていて水漏れしやすいのでつなぎ目あたりを凝視すると水が漏れているところを見れるかもしれません。
トイレ内の給水のパッキンを長い間変えていない場合は、給水からの水漏れを疑ってみましょう。
給水の水漏れの修理方法
給水の水漏れが原因で「便器と床の間から水漏れ」している場合の修理方法ですが漏れている箇所のパッキン交換をしましょう。
袋ナットの部分は袋ナットを外して新品のパッキンに交換するだけです。
アングル止水栓であれば反時計回りにまわして、綺麗にシールテープを剥がして、アングル止水栓にシールを巻き直して元に戻して上げるだけです。
ご自身で出来る作業だと思いますので、ぜひ挑戦してみてください!
・施工事例 隅付けタンクの便器と床の間から水漏れ・トイレ水漏れ修理
修理相場
ご自身で修理される場合は、数百円です。
水道修理業者に依頼される場合は、漏れている箇所にもよりますが8千円~1万5千円程度ではないでしょうか?
原因7.洗浄管の水漏れ
トイレのタンクから便器に水を送る洗浄管とよばれるものがあり、その洗浄管のつなぎ目からの水漏れが原因で便器と床の間から水漏れすることがあります。
洗浄管のつなぎ目は経年劣化でパッキンが劣化することで水漏れを起こして「便器と床の間から水漏れ」します。
また洗浄管は長年使っていると錆びて割れていることがあります。
ちなみに洗浄管は今の洋便器にはついていなくて、昔の隅付けロータンク(トイレの角に設置されているタンク)と便器の間にある銀色のパイプのことです。
和式便器にも洗浄管はついています。
長年使っている場合は、洗浄管の水漏れを疑ってみましょう。
洗浄管の水漏れの修理方法
洗浄管の水漏れが原因で「便器と床の間から水漏れ」している場合の修理方法ですが漏れている箇所のパッキンもしくは洗浄管ごと交換をしましょう。
漏れる箇所はタンクとのつなぎ目、洗浄管どおしのつなぎ目、便器とのつなぎ目でそこ以外だと洗浄管が割れている可能性があります。
洗浄管が割れている場合は洗浄管ごと、つなぎ目だと洗浄管のサイズのパッキンを交換するだけで直ります。
ご自身で出来る作業だと思いますので、ぜひ挑戦してみてください!
※緑青がある場合は割れやすいので注意して作業してください。
修理相場
ご自身で修理される場合は、数百円~1万円程度です。
水道修理業者に依頼される場合は、漏れている箇所にもよりますが部品代込み8千円~3万円程度ではないでしょうか?
原因がわからない場合
原因1~7に渡って代表的な便器と床の間から水漏れの原因を解説してきました。
ですが、上記以外にも原因はあります。
もうそれは現場によりけりなのでここでは書ききれません。
なので原因1~7で水漏れ箇所を探しても見つからないこともあります。
ただそれでも諦めずに一生懸命探してください!
必ずどこかから漏れていますから!
何時間も探したけどわからなかった…って方は水道修理業者さんにお願いして探してもらうのも一つの手ですよ!
まとめ
長々と便器と床の間から水漏れについて解説させていただきましたがいかがでしたか?
原因1~7が代表的なものになりますのでこの箇所を念入りに探せば水漏れ箇所を特定することが出来るはずです。
※ただ見つからないこともあるかもしれませんが…
水漏れはわかりやすいものだけではありません。
数分に1滴程度の水漏れだってあるのです。
なのですぐに諦めず、念入りに探してくださいね!