水を止めようとして止水栓を回してみたけど、固くて回らないとお困りではありませんか?
この記事では止水栓の種類別に対処方法を解説します。
実際に水道修理業者の私が現場でやっていることなので参考になると思います。
是非最後までお読みいただければ幸いです。
目次
最低限用意するもの
・マイナスドライバー
・ウォーターポンププライヤー
・タオル
マイナスドライバーはD型などのドライバーを使って回すのに必要で、ウォーターポンププライヤーは固いハンドルタイプを回すのに必要です。
タオルは水回りを触るので万が一止水栓から水漏れしたときのために合った方がいいでしょう。
やってはいけないこと
【無理に回してはいけない】
止水栓が固いときにどうしてもやってしまうことは無理に回してしまうことです。
まずなんでもそうですが力を入れすぎると破損の原因になります。
特にドライバーを使って回すタイプの止水栓はなめやすく、失敗するとその止水栓が使えなくなってしまいます。
止水栓がなめてしまうと最悪止水栓の交換が必要になりますので、それは避けたいところですよね。
少しずつ力を入れていき、「これ以上力を入れたらなめそうだな」と思われる状態だったら他の方法を考えましょう。
種類別の回し方
ここからは止水栓の種類別に回し方を解説していきます。
個別の解説の前に普段私が止水栓が固いときに使っている方法について書いていきます。
これはハンドルタイプでもドライバーを使って回すタイプでも共通なのでやってみてください。
止水栓が固いときは止水栓内部で固着しているので少し振動を与えてあげれば回ることがあります。
具体的なやり方としては時計回りに回す→反時計回りに回す→時計回りに回す→反時計回りに回す→…….
といったやり方です。
これで回ることがあるので一度試してみてください。
手で回すハンドルタイプ
上記の方法で止水栓が回らなかった場合はウォーターポンププライヤーを使って回しましょう。
ハンドル部分の3点の突起のうち、2点をウォーターポンププライヤーで掴んで回す方法を書いていきます。
ウォーターポンププライヤーの掴む幅を調整して、ハンドルの2点の突起を掴みます。
この時片手でしようとすると滑って失敗することがありますので、両手で軽くつかんで滑らないか確認してください。
掴めたらゆっくりと時計回りに回してください。
これで止水栓が回せるはずですが、これでも固かったら反時計回りに回して固着している部分を剥がしてください。
少しでもハンドルが回ればあとは手で回せますので、手で締めこんで止水しましょう。
一般的なD式
マイナスドライバーを当てて回らなければ、袋ナットを緩めてみましょう。
現状がきつくしまっていることも考えられますので、全開ではなくそれなりに緩めてみてください。
2回転も緩めれば十分だと思います。
袋ナットを緩めた状態でマイナスドライバーを当てて回してみてください。
このときも時計回り→反時計回りとやってみてください。
これでも回らない場合は少し荒い方法ですが、袋ナットを外してスピンドルの頭をウォーターポンププライヤーで掴んで回しましょう。
袋ナットを外すと水が出てくる可能性がありますし、スピンドルを回すと更に水が出てくる可能性があります。
事前にタオルを用意して水が出てきても大丈夫なようにしておきましょう。
ただ、この方法は「スピンドルが傷ついてもいい」「壊れても大丈夫」といった方にしかおすすめできません。
少しでも怖いなと思われる方はお止めください。
水栓メーカーの止水栓
水栓メーカーの純正の止水栓は結構ややこしいです。
特にINAXの場合、柔らかいプラスチックのような素材を使って止水栓の頭を作っているものがあるので、その場合ですと固くなってしまってはどうしようもありません。
この止水栓はD式と同じようにマイナスドライバーで回すのですが、柔らかいのですぐになめてしまいます。
なめてしまってはどうしようもありませんよね。
また水栓メーカー純正の止水栓は簡単に分解できないようになっていますので固くて回らない場合はもう最終手段をするしかありません。
【最終手段】水道メーター横のバルブ
止水する最終手段は水道メーターの横についているバルブを締めるしかありません。
水道メーターの横についているバルブを締めると家全体の水が止まります。
一箇所だけ水を止めたくても止水栓が固くて回らない場合はこのバルブを締めるしか方法がありません。
もし、バルブを締めても水が止まらない場合はバルブをちゃんと締めれていないか壊れている可能性があります。
きつく締めても水が止まらない場合はお住いの地域の水道局にご連絡ください。
水道メーターがある場所は戸建て住宅だと家の外の宅地内に「メーターボックス」「量水器」と書かれた箱が地面に埋まっているはずです。
蓋を開けると水道メーターとバルブがあります。
マンションの場合はだいたい玄関の横にパイプスペース(PS)と呼ばれるものがあります。
その中に色んな管があり、水道メーターも中に入っています。
水道メーターに繋がっている管を辿っていくとどれがバルブかわかるはずです。
まとめ
止水栓が固い場合は無理に回そうとせず慎重に作業してください。
止水栓の頭がなめてしまっては取り返しがつきません。
どうやっても水が止まらない場合は水道メーターの横のバルブを締めて家全体の水を止めましょう。
このとき今後の為に一緒に止水栓も交換してしまうのもいいと思います。
ご自身で出来ない場合は水道屋さんに連絡すると止水栓を交換してくれますので、お近くの水道屋さんに相談してみてください。