この記事では2ホール混合水栓の交換方法について解説しています。
今回の症状は「蛇口のハンドルを回して水を出すと音がするようになりました。自分でパッキンやスピンドルは交換したのですが、まだ音がしています。」とのことでした。
実際に伺ったお客様宅での作業風景と共に解説していきますので、似たような症状でお困りの方は是非最後までお読みいただき参考にしていただけますと幸いです。
それではまずは原因について調査していきましょう!
※修理方法を教えて欲しいというお電話が増えておりますが、電話は修理受付窓口に繋がりますので修理方法についてはお伝えしておりません。
※ご自身で修理が難しい場合はお近くの水道修理業者までご依頼ください。
目次
今回使用する工具及び材料
2ホール混合水栓の交換作業をする前に以下の工具と材料を用意してください。
使用する工具
・立カラン締め(立水栓取付レンチ)
・タオル(複数枚)
使用する材料
・ゴムパッキンまたは板パッキン(2枚)
・KVK KM17NE(ミニキッチン用2ハンドル混合水栓 今回はこちらを使用します)
・KVK KM8GN(通常サイズの2ハンドル混合水栓はこちらのサイズです)
2ホール混合水栓の交換をする前に現場調査
まずは現場を調査して原因を特定します。
この項と同じ症状、原因であることをしっかりと確認してから作業を始めてください。
それでは現場の調査していきます。
現場に到着後、キッチンの蛇口を見せてもらいました。

こちらのミニキッチン用ツーホール混合水栓から水を出すと異音がするとのことです。
ハンドルを回して水を出して確認します。

水を出してみると水が流れる音と金属音のようなものが聞こえました。
この記事の最上部にある動画内で音が聞けますので、是非お聞きください。
この現場の水栓はスピンドルなどを既に交換済みですので、この症状を解消する方法は水栓本体の交換となります。
部品交換をまだしていない場合はまずはスピンドルなどを交換して確認してみてください。
それではツーホール混合水栓の交換をしていこうと思いますが、まずはツーホール混合水栓がどのように取り付け(設置)されているのかを解説していきます。
まずはどのような順番で取り付けられているのかを解説
どのようにツーホール混合水栓が取り付けられているのかを事前に知っておくことで交換作業がスムーズにいきますので是非頭に入れておいてください。
まずは取り外した水栓をご覧ください。

上の画像は今回の現場とは別の現場のものですが、仕組みは同じですので参考にご覧ください。
まず、蛇口本体の下にはシンク天板→当て木→スリップワッシャー→ロックナット→フレキ管の袋ナットがあります。
文章にすると蛇口本体の下にシンク天板があり、シンク天板の裏に当て木があります。
蛇口本体をロックナットでシンク天板と当て木を挟み込んで固定しています。
最後にフレキ管の袋ナットを蛇口に取り付けることで水が通ります。

上の画像はシンク裏を撮ったものになります。
木に穴が空いているものが見えると思いますが、これが当て木になります。

上の画像のシルバーのジャバラ管がフレキ管です。
このフレキ管の右側には水が、左側にはお湯が通ります。
フレキ管の両端にはナットがありますが、これが袋ナットになります。
以上のことを踏まえて次項から2ホール混合水栓の交換方法について解説していきます。
シンク裏から撮った画像を使用していますので、少々見ずらいと思います。
上の解説と照らし合わせながらご覧いただけるとわかりやすいと思います。
また、シンク下にフレキ管がなく、配管が直で蛇口に接続されている場合は下の記事で解説していますのでそちらをご覧ください。
・2ホール混合水栓を交換しようとしたら配管が直付けされていて取替できない?交換方法を解説します!
2ホール混合水栓の交換方法
それでは2ホール混合水栓の交換方法について解説していきます。
まずは水道メーター横のバルブを閉めて水を止めます。

上の画像はマンションのパイプスペースの中です。
マンションの場合はパイプスペースの中に水道メーターとバルブがありますので、バルブを閉めて止水します。
上の画像ですと水道メーターの左右にバルブがあります。
どちらを閉めてもらってもいいですし、両方閉めても大丈夫です。
戸建て住宅の場合は家の外(宅地内)にメーターボックスがあり、その中に水道メーターとバルブがありますので、そちらを閉めて止水してください。
アングル止水栓がある場合はそちらを閉めて止水してもらっても構いません。
水が止まったら蛇口の裏側から作業していきます。

まずは蛇口とフレキ管を接続している袋ナットを立カラン締めを使用して外します。
袋ナットを外す前に真下の床あたりにタオルを置いておきます。
袋ナットを外すと水が出てきますので、予めタオルを置いておくことで床が濡れずにすみます。

上の画像の赤矢印の部分に袋ナットがあります。
立カラン締めを下からはめて反時計回りに回すと外れます。

わかりにくいですが、上の画像のように下から上に向かって立カラン締めを挿して、はまったら回します。
上の画像は水側(上側が水、下側がお湯の配管)の袋ナットに立カラン締めを挿しています。
水側とお湯側の袋ナットを外したらロックナットを外します。

ロックナットは当て木のすぐ下あたりにあります。
袋ナットと同じように下から立カラン締めを挿して反時計回りに回して外します。

ロックナットを外したらスリップワッシャーも下から外します。
スリップワッシャーは引っ張るだけで外れます。(ゴムパッキンも一緒に取り付けているものもあります。一緒に取り外してください。)
スリップワッシャーを外したら上から水栓本体を引き抜きます。

水栓本体を外したら水栓が取り付けてあったところが汚れていると思いますので濡れたタオルで綺麗に拭きます。


綺麗にしたら新しい水栓を用意して取り付けていきます。
今回はミニキッチンですので、KVK製のKM17NEを使用します。

水栓は取り外し方法と逆の手順で取り付ければ大丈夫です。
その際に袋ナットと蛇口の間に入っていたパッキンは交換しておいてください。
水栓の交換ができたら水道メーター横のバルブを開けて通水します。
通水したら蛇口のハンドルを開けて吐水します。

ハンドルを回して吐水しても異音がしないことを確認します。
異音がなければ最後に蛇口とフレキ管の接続部分から水漏れがないかしっかり確認します。
交換作業をした後は漏れやすくなっていますので、しつこいくらいしっかりと確認しておいてください。
水漏れがなければ無事に作業完了です。
お疲れさまでした!
最後に
最後までお読みいただきありがとうございます。
筆者なりにわかりやすく修理方法について解説しましたがいかがでしたでしょうか?
同じような症状でお困りの方のお役に立てるように記事を書きましたので、参考にしていただければ幸いです。
もしわかりにくい部分などがあるようでしたら似たような記事を書かれている他のサイトもあると思いますので、そちらも参考していただけますと幸いです。
また、誰にでもわかるようにこの記事は書きましたが、それでもご自身で修理するのに不安がある方は水道修理業者にご依頼ください。
対応地域は限られていますが、弊社も水道修理業者ですので対応エリア内であれば修理いたしますのでご連絡いただければと思います。



