トイレタンクの中には様々な部品があります。
ボールタップやフロートバルブは有名ですが、サイフォン管とよばれる部品も使用されています。
このサイフォン管は水洗トイレになくてはならないものです。
では、このサイフォン管もいつかは故障してしまうのでしょうか?
この記事ではサイフォン管の寿命について解説していきます。
是非最後までお読みいただけますと幸いです。
目次
サイフォン管の寿命
サイフォン管も永久的に使えるものではありません。
しかし、ボールタップやフロートバルブのように平均的な寿命はありません。
ただ、サイフォン管自体が故障するというよりは、サイフォン管を取り付ける際に使用するパッキンが劣化するので、その際にサイフォン管を交換することがあります。
パッキンの劣化をサイフォン管の寿命に含めると平均的に20年~30年程度だと思います。
早いものだと10数年でダメになるものもありますし、長いものだと40年以上使えるものもあります。
個体差によって大きく変わってきます。
また、サイフォン管自体が故障することはないと、書きましたが例外は存在します。
それはサイフォン管のオーバーフロー管が折れることがあることです。
これはINAX製のものによくみられる症状です。
オーバーフロー管が折れる症状も個体差があり、必ず折れるわけではなく折れないものも存在します。
経験的にですが、折れるものは平均的に15年~20年程度で折れているものが多いように思います。
オーバーフロー管が折れたらどうなるの?
サイフォン管のパッキンがダメになった場合はタンクの下から水漏れするようになり、わかりやすいのですが、オーバーフロー管が折れた場合は発見しにくいので少し解説します。
オーバーフロー管が折れてしまった場合、便器の中に溜まっている水(封水)の水面が常時揺れています。
これは、オーバーフロー管が折れたことでタンクの中の水が漏れ出てしまっているためです。
また、タンクの中の水が減ることが原因で常時給水するようになります。
タンクの中で「ぽちゃぽちゃ」や「びちゃびちゃ」などと水の音が聞こえるようになります。
そもそもサイフォン管ってなに?
ここまで色々と解説してきましたが、サイフォン管が何かがわからない方もいらっしゃると思いますので、解説します。
サイフォン管とはタンク内部の底に取り付けてある部品です。
タンクに溜めた水を便器に流すときの通り道を作る役割やタンクに水をとどめておく機能、タンクに給水しすぎてタンク外に水が漏れ出ないようにする機能があります。
オーバーフロー管、フロートバルブ、排水口が一体になったものと考えていただいても大丈夫です。
自分で交換できるの?
器用な方であればご自身で交換することも可能です。
手順としては
止水→タンク内部の水を排水→タンクの蓋を外す→ロータンクを取り外す→サイフォン管の交換
以上が簡単に説明できる交換手順です。
上の作業手順を見て、理解できる方は仕組みを理解している方だと思いますので、適合部品を用意して作業していただいても大丈夫だと思います。
適合部品はタンク品番があればメーカーに問い合わせして確認することができるので、タンク品番を確認してメーカーに問い合わせしましょう。
もし上の作業手順を見てもわからない方は弊社が作業したときの動画がありますのでそちらを参考にしてみてください。
そこまで難しい作業ではありませんが、タンクを取り外したりしますので作業は慎重におこなってください。
タンクは陶器ですので割れないように注意してください。
・Youtube 【トイレ水漏れ修理】30分に1回給水する?INAXのDT-810UZのサイフォン管が折れていた?
最後に
最後までご覧いただきありがとうございます。
サイフォン管自体の平均的な寿命はありませんが、付属のパッキンやオーバーフロー管が折れるなどで故障することがあります。
平均的に15年~30年くらいの使用期間で水漏れしたりしますので、それくらい使用したらそろそろだなと心の準備をしておいてください。
サイフォン管はご自身でも交換可能ですが、タンクを外したり、工具が色々必要だったりとご自身で交換するのはあまりおすすめではありません。
ですが、交換できなくはないので器用な方は是非挑戦してみてください。
ご自身では交換するのに抵抗がある方は、お近くの水道修理業者に依頼しましょう。
水道修理業者であれば適切に作業してくれますので、タンクが割れたりせずに対処してくれます。
良心的な業者の探し方についても記事を書いていますので、そちらも参考に良心的な業者を探してみてください。