この記事ではINAX製タンクDT-3820のサイフォン管の交換方法について解説しています。
今回の症状は「レバーが空回りするようになりました。自分で調べたらフロートカップとチェーンを留めている部分が外れていることが原因だとわかりました。INAX製タンクは後々オーバーフロー管が折れてしまうと聞いていますから細かい修理ではなく、サイフォン管ごと交換して欲しいです。部品は用意しています。」とのことでした。
実際に伺ったお客様宅での作業風景と共に解説していきますので、似たような症状でお困りの方は是非最後までお読みいただき参考にしていただけますと幸いです。
それではまずは原因について調査していきましょう!
※修理方法を教えて欲しいというお電話が増えておりますが、電話は修理受付窓口に繋がりますので修理方法についてはお伝えしておりません。
※ご自身で修理が難しい場合はお近くの水道修理業者までご依頼ください。
目次
今回使用する工具及び材料
DT-3820のサイフォン管の交換作業をする前に以下の工具と材料を用意してください。
使用する工具
・モンキーレンチ
・マイナスドライバー
・大型のウォーターポンププライヤー
・タオル(複数枚あるといいです)
使用する材料
・LIXIL・INAX 大小切替フロート弁TF-3820C-10
INAX製タンクDT-3820のサイフォン管を交換する前に現場確認
交換作業をする前に現場を確認しておきます。
このタンクのレバーが空回りするとのことですので、タンクの中を確認します。
タンクの中を確認してみると確かにチェーンとフロートカップの接続部分が外れていました。
この状態でレバーを回しても
チェーンだけが動く状態になっていました。
今回はサイフォン管ごと交換して欲しいと言われていますので、サイフォン管ごと交換しますがフロートカップを交換すれば修理は可能です。
最小限で修理をされたいという方はフロートカップを交換してみてください。
余談になりましたが、それでは次項からDT3820のサイフォン管の交換方法について解説していきます。
是非最後までお読みください!
INAX製タンクDT-3820のサイフォン管交換方法
それではDT-3820のサイフォン管の交換方法について解説していきます。
まずはアングル止水栓を閉めて止水します。
上の画像の赤矢印の部分にマイナスドライバーを挿して時計回りに回すと止水ができます。
アングル止水栓がない場合や固くて回せない場合は水道メーター横にあるバルブを閉めて家全体の水を止めます。
水が止まったらタンクの中に溜まっている水を排水します。
今回はレバーを回しても水が排水されないので、タンクの中に手を入れて直接フロートカップを持ち上げて排水します。
上の画像の赤矢印の部分を持ち上げます。
タンクの中の水を抜いたら先にレバーを外します。
タンク内部からタンク側面を見るとレバーを固定しているナットが見えます。
このナットをモンキーレンチを使って反時計回りに回すとナットが外れます。
ナットが外れたらレバー引き抜いてください。
レバーを外したらホースを外します。
アングル止水栓の下に上の画像のようなホースが繋がっていると思います。
このホースはボールタップに繋がっており、タンク内に給水するためにあります。
上の画像の赤矢印の部分の白い部品を外して、その先にある銀色の留め具を外せばホースが引き抜けます。
※外す前にホースの下にタオルを引いておくと床が濡れなくてすみます。
ホースを外したらタンクを固定している固定具を外します。
タンクの真下に固定具があります。
タンクの左右にありますので、2箇所とも外します。
この固定具は手で外せるようになっていますので、反時計回りに回して外してください。
固定具を外したらタンクを持ち上げて取り外します。
タンクを外したら床に寝かして置きます。
このときにタンク内部に少量の水が残っている場合があり、横にしたときに出てくることがあります。
ですので、事前に床にタオルをひいておいてその上にタンクを置いてください。
タンクを床に置いたら裏にあるサイフォン管を固定しているナットを外します。
このナットは大型のウォーターポンププライヤーで挟んで反時計回りに回せば外れます。
ナットを外したらタンク内部にある樹脂タンクを引っ張って取り出します。
内部樹脂タンクを取り出したら底にサイフォン管を固定しているナットが見えるようになります。
このナットも大型のウォーターポンププライヤーを使って反時計回りに回して外します。
ナットを外したら底からサイフォン管を押して外します。
サイフォン管外したら新しいサイフォン管の準備をします。
今回使用するサイフォン管はINAX製のTF-3820C-10を使用します。
準備ができたら内部樹脂タンク→外側タンクの順番で取り付けます。
取り付ける際も大型のウォーターポンププライヤーを使ってしっかりとナットを締め付けてください。
ナットを締め付ける際はサイフォン管が供回りすることがありますのでタンクの中に手を入れてサイフォン管の根元を押さえた状態で締めこんでください。
1人での作業が難しい場合は2人で作業を進めてください。
サイフォン管を取り付けしたらタンクを便器に乗せます。
ただ、ここで注意点があります。
便器にタンクを乗せる際は上の画像の赤矢印の部分(ディストリビューターの排水口)の丸い部分をサイフォン管の中に綺麗に入れなければなりません。
もし、この丸い部分が綺麗に入っていなければタンクから排水したときに外に水が漏れ出てしまいます。
ですので、可能であれば誰かに見てもらいながらゆっくりとタンクを真上から乗せてください。
タンクを乗せたら固定具でタンクを固定して、ホース、レバーを取り付けます。
次にレバーにチェーンを取り付けます。
レバーの先にチェーンを取り付ける金具があります。
この箇所に当たるようにチェーンを軽く引っ張ります。
金具のチェーンを引っかける位置に軽くチェーンを当てます。
この時にどの位置のボールに引っかかるのかを確認します。
そして、引っかかる位置から2~3玉上のボールに金具を引っかけます。
上の画像のようにチェーンが軽くたわんでいれば大丈夫です。
取り付けが完了したら樹脂タンクの蓋→外側タンクの蓋を乗せてアングル止水栓を開けて通水します。
タンクに水が溜まったらレバーを回して排水します。
この時に使用に問題がないか、タンクの下から水漏れがないかしっかりと確認します。
水漏れがあった場合は先ほどのタンクを乗せるところで綺麗に乗せれていない可能性がありますので、もう一度作業をやり直してください。
水漏れがなく、使用に問題がなければ最後に便器内に水漏れがないか確認します。
部品が新しくなっていますのでこちらに水漏れすることは考えにくいですが、念のために確認しておきます。
水漏れがなければこれにて交換作業完了です。
お疲れさまでした!
INAX製タンクDT-3820のサイフォン管の交換後
最後までお読みいただきありがとうございます。
筆者なりにわかりやすく修理方法について解説しましたがいかがでしたでしょうか?
同じような症状でお困りの方のお役に立てるように記事を書きましたので、参考にしていただければ幸いです。
もしわかりにくい部分などがあるようでしたら似たような記事を書かれている他のサイトもあると思いますので、そちらも参考していただけますと幸いです。
また、誰にでもわかるようにこの記事は書きましたが、それでもご自身で修理するのに不安がある方は水道修理業者にご依頼ください。
対応地域は限られていますが、弊社も水道修理業者ですので対応エリア内であれば修理いたしますのでご連絡いただければと思います。