蛇口のパッキンを交換したのに水漏れが直らない…むしろ酷くなっている気がする…と困ったことはありませんか?
色々やったけどどうやっても直らないから蛇口ごと交換しちゃったなんて方もいると思います。
蛇口の交換は最終手段です!蛇口を交換する前にやることはあります!
この記事では水道修理業者である私が「蛇口のパッキンを交換したけど水漏れが直らない原因と対処方法」について解説しています。
ぜひ最後までご覧ください!
目次
蛇口のパッキンを交換したけど水漏れが直らない【水が止まる原理】
まずはなぜ水が止まるのかについて解説します。
原理を理解せずになんとなく修理するよりも、理解して修理した方が万が一のときの対処ができます。
ここの「なぜ水が止まるのか」を読めばなぜ水漏れが直らないのかわかる方もいると思います。
コマパッキン・ケレップ
蛇口のハンドルを回すと吐水口(蛇口の先)から水が出てきます。
この吐水口から出てくる水を止めるパッキンをコマパッキンやケレップといいます。
水を止める仕組みですが、蛇口内部の水が通る通り道があります。
その通り道の一箇所にコマパッキンで栓をすることで水が止まります。
逆を言えばコマパッキンを開放したり、コマパッキンが劣化することで水が出ます。
三角パッキン
蛇口の水を出している状態では、蛇口内部には水が充満している状態です。
この充満している水は出口を求めて動いています。
吐水口から出れるのはもちろんですが、それ以上に圧力がかかっているので他からも出る場所を探しています。
そこで蛇口の上部であるハンドル側から出ようとするのですが、それを止めるパッキンが三角パッキンです。
蛇口上部にはスピンドルやナットなど金属の繋ぎ目があります。
金属と金属なのでどうしても隙間があいてしまします。
三角パッキンはその隙間を埋めて蛇口上部から水を漏らさない役割があります。
水漏れが直らない原因
解説を見ながらパッキンを交換された方は多いと思います。
交換方法は間違っていないのになぜだか水漏れが直らない。
ちょっとしたことが原因で水漏れが直らないなんてこともあります。
ここからはパッキンを交換したのに水漏れが直らない原因について解説していきます。
汚れやゴミ・サビなど
蛇口の中や水道管の中は常にきれいな状態ではありません。
水道管や蛇口は金属でできていますから当然サビなどが発生します。
また、パッキンを交換するときに蛇口をばらしていきます。
そのときにも汚れが蛇口内部に落ちたり、パッキンのゴミが残ったりします。
この汚れやゴミ・サビなどが原因で水漏れが直らないことがよくあります。
本来蛇口の金属部分とパッキンが当たることで水を止めます。
しかし、汚れなどがパッキンと金属部分の間に入ってしまうとうまいこと止水することができません。
蛇口本体の経年劣化
蛇口本体を長い間使用していると経年劣化で水漏れが直らないことがあります。
特にパッキンをこまめに交換せずに、ハンドルをきつく閉めて水を止めていた蛇口は内部の金属が削れていてパッキンを交換してもダメなことがあります。
パッキンは時間が経つと固く硬化してしまい、金属を傷つける原因になります。
傷ついた蛇口は新しいパッキンを入れても嚙み合わせが悪く、水が止まりません。
使用していると馴染んできて止まることもありますが、重度の場合は止まりません。
また、パッキンをこまめに交換していても何十年と使用した蛇口は経年劣化しているので同じように水が止まりません。
余談ですが、メーカーは蛇口を10年に一度交換するように推奨しています。
水漏れが直らないときの解消方法
水が止まる仕組みや水漏れが直らない原因がわかったのでここからそれを踏まえて水漏れが直らないときの解消方法について解説していきます。
ほとんどの場合は解説通りにしてもらったら直ります。
ですが、水漏れが直らない原因が別にあった場合は解説通りにやっても直らないです。
汚れなどが原因の場合【コマパッキン・ケレップ】
汚れなどが原因の場合は汚れを取り除きましょう。
まずはスピンドルを外して蛇口内部を露出させます。
そこに綿棒を何本か使って蛇口内部をきれいにしましょう。
もちろんこのときにスピンドルやコマパッキンも歯ブラシや綿棒できれいにしておきましょう。
きれいにしたら元に戻して水を出して閉めてを繰り返してください。
この時に水が止まらないようだったらハンドルを全開に開放して10秒ほど待ちます。
10秒経ったらハンドルを閉めてください。
ほとんどはこの方法で水漏れが直ります。
汚れなどが原因の場合【三角パッキン】
三角パッキンも同様に汚れなどが原因の場合は汚れを取り除きましょう。
ハンドルと三角パッキンを押さえつけているナットを取り外します。
ナットの裏側と三角パッキンとスピンドルの間を綿棒や歯ブラシできれいにします。
磨き終わったら元に戻して水を出してください。
まだ水漏れしているようだったら、ナットを少し締めてまた水を出してを繰り返してください。
あまりナットを締めるとハンドルの開閉が固くなってしまうので一気に締めずに作業を行ってください。
蛇口本体の経年劣化が原因の場合
蛇口内部をきれいにしたり、パッキンを新しくしたのに水漏れが直らない場合は経年劣化の可能性がかなり高いです。
蛇口が劣化してしまうと、嚙み合わせが悪いのでパッキンを交換しても水漏れを直すことができません。
この場合は蛇口本体を交換しましょう。
最近では蛇口本体も安くなりました。
適合する蛇口がわかっているのであればネットショッピングでも購入できます。
蛇口の交換方法の動画を貼っていますので参考にご覧ください。
まとめ
蛇口のパッキンを交換したけど水漏れが直らない場合はもう一度分解しましょう。
パッキンが接する箇所をきれいにして元に戻して水が止まるか確認しましょう。
それでも水が止まらない場合は蛇口の劣化が考えられます。
蛇口の劣化であれば蛇口本体を交換しましょう。